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子供向けイベントのスタッフをはじめて約3年。
辞めなくて仕方なかったこの仕事も、今年で卒業を迎える。
3年前、当時のバイトを急に辞めなきゃいけなくなったこと、兄に勧められて断れなかったこともあり本当に軽い気持ちで始めた。
子供の相手は楽しくもあり、同時にとても難しかった。けど、一生懸命に頑張る姿を見るのはとてもやりがいがあったし、子供の純粋な姿を見るのはとてもいい影響だった。
はやくスタッフとして一人前になりたい、私が私なりに活躍できる人材になりたい。ほんとにその一心だった。
何回もイベントで失敗したし、怒られたし、
ポジションがなくなって
もう本当に心から行きたくないと思うことは何回もあった。
だけど辞められなかったのは、私がその中で成長しているのを感じられたからだった。
少しずつ大人になっていく過程を、私はこのバイトと共に過ごした。
この3年でイベント運営はかなり変わった。人も変わった。時代は変わる。きっとずっと同じようにやっていくことはできない。
もちろん、スタッフも変わる。
見て学んで、考えて動ける人材は珍しい。
そこらかしこにいない。
だからこそ、運営はスタッフを大事にしなきゃいけない。
卒業を手前にして、私はこのまま自分が見て見ぬ振りをして卒業していくのが虚しくなった。
散々嫌な想いをしたから、もうはやく卒業したかったけど、このままあっけなく卒業したら、私の3年ってなんだったんだろうなって。
そうだよね。
だから私は動くことにした。
少しでも傷跡を残して辞めるために。
誰のためでもなく、これは自分のために。